介護の研究≪第1報≫研究開始!

2013.04.29

 4月から約1年間をかけて、2年生全員が1つのテーマのもとに共同研究を行う『介護の研究』が始まりました(介護福祉コースの卒業研究にあたります)。
 今年度は「コミュニケーション」をテーマに、『なぜ施設サービス利用者(高齢者)と上手にコミュニケーションが取れないのか』という問題について検討していきます。


DSCF5723.jpg

 まずはKJ法を使って考察していきました。

DSCF5735.jpg

 一人が10以上の様々なアイデアを出してグループ分けをする楽しい作業ができました。
 
 今後は『高齢者と上手にコミュニケーションを取るためにはどうしたらいいか』という問題を解決するための「仮説」を立て、対象者からの「データ収集・分析」、そして「結論」を導く作業をしていきます。
 先行研究として、『お年寄りの歩んだ時代 ~お年寄りとのコミュニケーションづくりのために~』(西澤 稔著 中央法規出版)を2年生全員で読んでいます。本の始めに次のように書かれています。
 「どの介護福祉士養成校でも、お年寄りとのコミュニケーションの大切さを学生に強く説いています。しかし、どうやってコミュニケーションをとるかについては説いていません。それは、これを論理的に教えることが困難だからです。そして、お年寄りを介護する立場の人も戦後生まれの平和で豊かな時代に育った世代になりました」。
 こうした時代ギャップにより、お年寄りは話してもわかってもらえないだろうという思いから、戦前の生活や戦争の体験などあまり話したがらないのです。「だからこそ、老人介護の現場には、お年寄りとコミュニケートする手だての必要性がますます強まっている」とも本には書かれています。

 さて、この1年を通してどれくらいの研究成果があげられるかわかりませんが、卒業して介護現場に立った時に利用者との信頼関係が作れるようなコミュニケーション能力が身についてほしいと思っています。